ロレックス。数ある高級腕時計の中でもその最高峰に君臨するブランドである。
男なら誰でもその左腕につけて見たいと思うのではないだろうか?
筆者の敬愛する師匠曰く
『かく言う私も、そんな一人である。中でも、私の最も憧れの一本はロレックス デイトナ(116520 )である。同じデイトナにも、116520 と16520の2つのモデルがある。
単純に現行モデルが116520、前モデルが16520という違いではあるが、ぱっとした見た目はほとんど変わらないと言ってもよい。しかし、ロレックス好きの私には大きな違いが見て取れるし、116520にこだわるにはそれなりの意味があるのだ。
正規代理店で入手できなければ、ロレックスデイトナは銀座「羅針」で詳細をご覧ください。
そもそもデイトナというモデルが誕生したのは1959年のことである。レーシング用に開発されたこのモデル、名前の由来は24時間耐久のカーレースで有名な、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイから付けられたそうだ。
流通が始まったのは1960年代になってからであり、ロレックス デイトナ(116520)の登場は2000年で、それ以降現行のモデルとして大人気のシリーズになっている。
前モデルの16520と現行モデル116520はデザインの上では大きな変化が見られない。
というのも大きな違いはムーブメントの違いだからである。
116520はロレックス社の自社開発ムーブメント(Cal.4130)が使われているが16520はゼニス社のエルプリメロが使われている。
そして、116520にはハック機能が搭載されていることや、パワーリザーブが54時間から72時間へスペックアップしていることが大きな違いでもある。
では、見た目で判別するにはどうしたら良いのか?
文字盤をアップしてじっくり見るとその違いは歴然である。まずはインデックスの太さだ。116520のほうがインデックスが太く見やすくなっている。
またインダイアルも16520は9時位置がスモールセコンドで6時位置が12時間計になっているのに対して116520は6時位置がスモールセコンド、9時位置が12時間計という違いになっているのだ。
またインダイアルの枠の色がホワイトからシルバーへ変わっている。その違いがデイトナを更に高級感を高めているような気がするのは私だけではないだろう。
違いは文字盤だけではない。時計にこだわる人は誰でもそうだが、バックルも大きな意味を持っているわけで、116520 と16520もまた異なるバックルが使われているのだ。
116520はフラッシュフィット一体型ダブルロックに変わっている。バックル部分に約5mmの延長操作が自在に可能となったイージーリンクが搭載されたことによって更に力強さが増した様にも思える。
実はこのバックルであるが同じ116520でも2つの種類があることをご存知であろうか?
新型のバックルには、ロレックスのロゴマークが彫られているのに対して、旧型のバックルにはロゴマークの所が○で穴が空いている。実はこの違いが市場価値を大きく変えているらしい。
どれくらいの違いがあるかは私も知らないが、私がこのロレックスデイトナ116520を購入したのが2013年で新しいバックルのものである。
もちろん、私は市場価値がいくらかということはどうでもよく、ロレックス デイトナ(116520 )をどうしても欲しいとずっと前から思っていた事と、一生身に付けておくものという位の覚悟で購入したのだ。
しかし驚く無かれ、現在のところ状態が新品同様の場合の価格相場がステンレスのブラックにおいてはなんと定価超価格で買い取ってくれるというから驚きである。しかし何故にそこまでの現象が起こるのであろうか?
そもそもプレミア化しているのは人気の高さと流通量の少なさにあるのだ。そもそも定価が110万円程度のものが新品だったらホワイトでも120万円以上、ブラックなら140万円近い価格で買い取ってくれるお店も存在するというのであれば、資産として購入する人がいても不思議はない。
私は資産としてではなく、あくまでも、ロレックスを所有しているというステイタスにこだわっているので、とにかく納得行く様にしたいという考えもあり。購入の年も様々な店に行き、またサイトも利用しながら、価格を比較し、もちろん、補償やアフターサービス等すべての条件を見て回ったのである。
というのもロレックスには、正規輸入品と並行輸入品が存在する。正規品とは、正規代理店が本家のロレックスからの品物を代理販売しているもので、並行品とは専門店のバイヤーが海外で買い付けてきた物を言う。つまり、正規品は正規代理店でしか購入できず、並行品はロレックスを扱う時計専門店の商品を言うのである。
それ故に、定価というのは正規代理店での販売価格で、並行品には定価というものはなくて、いわゆる時価での販売となるため、値段は常に変動するのである。
そういう意味においてもプレミア化が進んでいるものであれば、定価で購入したほうが特であろうと思い私は正規代理店にて定価で購入することにしたのだ。
しかも、たまたまブラックとホワイトの両方に在庫があったため、どちらにするかを悩んだ、結局私は見た目の高級感とシックさからブラックにしたのである。
私はこのブラックの116520を肌身離さず常に持ち歩いている。もはや私の身体の一部になったと言っても過言でではない。
スーツの袖から見え隠れするこいつを見る人からも「いい時計していますね」と言われるたびに、ロレックスオーナーとしてのステイタスを染み染みと感じるし、とても良い気持ちになる。
先ほども話をしたとおり、私は資産として購入したわけではないので、ずっと私の腕で時を刻んでほしいと思っている。
「形あるものいつかは壊れる」のことわざでは無いが、毎日身に着けていればそのうちに傷もつくであろうし、劣化してくることも間違いのない事実である。
しかしながら、私が年齢を重ねると同時に、これも年齢を重ね共に生きているという証拠になるのである。それこそが本当にロレックスを愛する人間の誇りなのではないだろうか?
今後、このデイトナシリーズも116520から新しいデイトナに引き継がれる日が近いうちに訪れるであろう。 しかし、私は、このロレックス デイトナ(116520)とともに人生を歩んでいきたいと考えている。』
(注)デイトナの正規品はプレミアム状態で在庫がないため、例えば日進堂(銀座本店)などの店舗で余程の上客なら購入できるかもしれませんが、通常は入手困難だと思います。